大手企業信用調査会社の報告では、新型コロナウイルス関連の経営破たんが、9月は増加し、今年最多だった6月に迫る勢いになっているようです。国や地方自治体の各種支援策に支えられ、経営をやっと維持してきた企業が、環境悪化が長引き、再び資金繰りで厳しくなってきています。コロナ以前の売上水準まで回復するには、もっと時間が必要です。それまで新たな支援策でも無ければ、破たん企業は増え続ける。との見立てが多いようです。この調査の中で特徴的なのが、これまでの新型コロナ関連倒産の約9割が破産で民事再生は1割にとどまる事です。先行きのめどが立たず、再建をあきらめた企業がとても多くなっているのです。
しかし、そんな中、これを好機として企業の買い取り広告も増え、企業間の合併や買収が盛んに行われています。また、住宅ローンの返済が行き詰まり、不動産の任意売却も増えています。弱者が飲み込まれるようで理不尽に感じる事もありますが、コロナの淀みから流れが出てくれば回り回って景気も良くなるものなのでしょう。
当社でも企業信用調査の案件が増えてきました。企業の合併・買収時には、相手先企業の情報入手は不可欠です。決算書類や表面だけで見えない部分を知らないまま、交渉を進める事などあり得ないのです。個人間においても同様です。予備知識として、企業や個人の信用調査を活用してください。