元気に挨拶する小学生

過日、沖縄県豊見城市で仕事中の事。私が、歩道でしばらく待機しているとちょうど通学時間に重なり、多くの小学生が通り過ぎて行きました。ほとんどの生徒は、無言で通過。目が合い私から「おはよう」と言えば、小声で「おはようございます」と嫌そうに反応する生徒や無視する子もいました。そんな中、小学3年生位の一人の女児は、立ち止まり、わざわざ向きを変え私に正対し、元気よく「おはようございます」と深々とおじぎをして、笑顔で挨拶してくれました。私も大変驚き、一瞬遅れて「おはよう。行ってらっしゃい」と見送りました。彼女のおかげで大変清々しい朝になりました。

職業柄、人の醜い側を見る事が多いのですが、年々、道徳心が薄れてきているのを実感します。挨拶さえしない大人も増えています。先日、ニュースで教諭が小学生に「路上で腹痛を訴えている女性がいたらどうするか?」と問題を出す様子を見て驚きました。誘拐犯ではないか?と疑って対応しなさい。との趣旨です。結局「近づかずに救急車を呼ぶ」が、子供達が出した安全な答えだったようです。この様な過度な防犯教育が、薄情な道徳心の無い人間関係を作り出すのだと思います。そしてその様に育った人間こそが、将来ちょっとした事で心を壊し、想像も出来ない様な事件を引き起こす側になるのではないでしょうか。やはり子供達には、人として思いやりのある正しい道徳心を高める教育が必要でしょう。子供達に「人を疑う事」との両面を求めることは不可能です。子供達を見守るのは大人の責任です。地域の大人達こそが、人間力を高め連携し防犯対策を講じる事です。そして、将来、子供達を犯罪者や変質者にさせない。加害者をつくらない。そんな社会作りが重要だと思います。